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処女はお姉さまに恋してるSSスレ 第19話

88 :1/2:2010/07/22(木) 20:21:36 ID:UVQPKHSv0
 朝、気がつくと初音さんの頭からアンテナが生えていました。
「あの……初音さん? その頭についているものはなんでしょうか」
「え? 何ですか、千早ちゃん。私の頭に何かついていますか?」
初音さんは手鏡を取り出すと、自分の頭をチェックしだしました。
「やだな、千早ちゃんってば。なにもついていないじゃないですかぁ。そんな風に人をからかっちゃ駄目ですよ」
「え゛……」
 寮の皆は一斉にそう反応しました。
「こ、これはどういうことかしら」
「なにかの新ファッション……ではないわよね」
「いくら初音が世間からずれているからって、アレはないんじゃないかなぁ……」
「まさか、メカ初音お姉様とか」
「はつね……なんかへん」
「あれはUHF帯用の八木アンテナをスタックしたものです……。しかし何のための物なのか、史にはわかりかねます」
おかしい。おかしいのです。何がおかしいって、初音さんの頭には明らかにアンテナと思われるもの(8エレ八木アンテナ×2スタック)がついているのに、本人は何もついてないというのです。
「みんな、どうしたんですか。早く食べないと冷めちゃいますよ?」
「あ、はい……主よ、今から我々がこの糧をいただくことに感謝させたまえ。アーメン」
初音さんにせかされて、皆も朝食を取り始めました。しかし……。やっぱりおかしい。初音さんは頭の後ろのほう(ちょうどリボンがついていたあたりでしょうか)から前方ににょきっと伸びているアンテナを食卓にかつんかつん、とぶつけながら食事をとっているのです。
そして、そのたびに首をかしげて「?」という表情をするのでした。
「あれ、もしかして初音本人も気がついていないのかな?」
「まさか、ねぇ……?」
「いや、だってあんなに大きいアンテナが二本もついているんですよ、いくら初音お姉さまでも……いや、あの方にはそんな常識は通用しないような気がしてきました……」
「はつね、おもくないのかな?」
「あは、あははははは……」
千早さんは、もはや乾いた笑いしか出てきません。


89 :2/2:2010/07/22(木) 20:21:57 ID:UVQPKHSv0
「そういえば……初音お姉さまって、たまにどこかを向いてそのままぼーっとしていること、ありませんか?」
「そういえば……そうね」
「あれってもしかして……」
「いや、その先は言ってはならないような気がするんですが……」
「どくでんぱ?」
「皆さん、一体何をひそひそお話しているんですか?」
「い、いえ、なんでもないですよ?」
「???。変な人たちですねぇ」
食事を終えた後もまだ周りの反応がおかしいのを見て、初音さんも変だと思ったのでしょう。しばらくの間、「うーん」と考え込んでいます。そして、
「あっ!」
そういうと、初音さんはあわてて自室に引っ込みました。中ではがさごそがさごそと音を立ててなにかをしている様子です。
「ようやっと気がついたのかしら……」
「気がつくって……気がつかない方が変だよ!」
「謎ですねぇ……」
「まさか、あのアンテナがパラボラアンテナになったりしませんよね……」
「いえ、UHFでもパラボラにすると相当大きなサイズになるはずですから、無理と存じます」
いやいや、史さん。それは何か根本が間違っていますから……
しばらくして初音さんは「おまたせいたしました」と笑顔で自室から出てきました
「すいません。ちょっと修理に出していたのをわすれていたんですよぉ」
「え゛……? しゅ、修理?」
初音さんの頭からは……アンテナが消えていました。
「もう、私ったら恥ずかしいですね」 
 そう言って、彼女は顔を赤らめました。
 あのアンテナははたして何だったのか……。そもそも修理に出していたのはアンテナなのか……。いや、まさか……。
 時が過ぎても、初音さんに尋ねることは誰にもできなかったそうです

おしまい。

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