2ちゃんねる ★スマホ版★ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50  

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

処女はお姉さまに恋してるSSスレ 第19話

110 :kamakiri ◆0XucCTxAGU :2010/07/29(木) 11:26:09 ID:8oO33ncG0
まりやちゃん勘定帳その一、「春の募金活動応援セール」 前編


 うららかな日差しに満ちた午後の教室、御門まりやはうたた寝から起こされた。
「まりやお姉さま、募金なのですよ〜」
「お姉さま、とっとと小銭を・・・ではなくネパールの恵まれない子供たちにお慈悲を〜」

寝ぼけ眼で顔を上げると、募金箱を首から提げた奏ちゃんと由佳里がいた。
「なんでネパールなのよぅ・・・」
「今週の慈善目標なのです」
「私たち、慈善委員なんですよ。ノルマがあるのでちゃきちゃき募金して下さい」
奏ちゃんが募金箱をちゃりんちゃりんと揺らして催促する。

「ああ〜っ。もう! ノルマっていくらなのよ。」
「割り当ては2,000円なのです。」
「500円でも良いからお願いします。お・ね・え・さ・ま。」

じっと考える。
二人で2,000円。
慈善委員全体でも2万円はいくまい(学校から別途上乗せはあるだろうけど)。
たった2万円でいったいどれだけの国際貢献ができるというのか。
やるならもっと効率的に稼がないとっ!

あたしの寝ぼけていた頭がアイドリングからレッドゾーンまで跳ね上がる。
「由佳里、奏ちゃん。一緒に来なさい」
「お姉さま、いったい何を・・・」
「打ち出の小槌を使うのよ」

111 :kamakiri ◆0XucCTxAGU :2010/07/29(木) 11:28:28 ID:8oO33ncG0
向かうは瑞穂ちゃんのクラス。
お弁当をしまっている瑞穂ちゃんの肩をたたく。

「どうしたの?まりやさん。もうお弁当は食べてしまいましたよ」
「いまこそ今代エルダーシスターの出番なのよ」
「出番です。姐さん」
「出番なのですよぅ〜」
次々に云われて戸惑う瑞穂ちゃん。
「わからないけど面倒ごとに巻き込まれたのはわかりました。
 でも由佳里ちゃん・・・、キャラちがうよね?」

「それはさておき、瑞穂ちゃん。『幸福な王子』って知ってる?」
「はい?」
「貧しい人たちを救うために王子様の彫像がツバメに自分の指輪とか金箔を持って行かせる話よ」
「ええ、それなら聞いたことがあるわ」
「今週はネパールの子供奴隷解放のための募金週間。
 エルダーシスターとして協力する義務があると思うのよ」
「まあ、協力できる範囲なら・・・」
よし、言質を取った!

112 :kamakiri ◆0XucCTxAGU :2010/07/29(木) 11:28:49 ID:8oO33ncG0
「じゃあ、さっそく瑞穂ちゃん愛用のシャーペンをいただこうかしら」
「このまえのプリン(L鍋氏の『新通貨!?』参照のこと)みたいに物々交換するの?」
「ちがーう!」
 ちっちと指を振りつつ説明する。
「オークションよ。これなら3,000円以上にはなるわね」
「よかった。かなりの募金ができますね。まりやさん」
「・・・なにいってるの?これはただの宣伝よ。
 たった3,000円ぽっちでいったい何人の子供奴隷が解放されるって云うの」
「あとはシャープペンと赤ボールペンが1本ずつあるけど・・・」
「ちっちっち。」
さらに人差し指を横に振る。

「目標額は30万円よ!」
「まりやさんは私の身ぐるみ剥ぐつもりなんですか!」
瑞穂ちゃんの下着姿を想像して鼻血を出した生徒が4人っと。
こそこそと部屋を出て行く子も。由佳里みたいにトイレにでも行くのかしら。

113 :kamakiri ◆0XucCTxAGU :2010/07/29(木) 11:29:12 ID:8oO33ncG0
「そんなことしないわよ。でもまた協力をお願いするわね。
 瑞穂ちゃんができる範囲で。」
「まりや・・・」
「瑞穂ちゃん、またねー!」

食堂ならまだ昼食後をゆっくりしている生徒にあふれているはず。
「いくわよ。由佳里、奏ちゃん!」
「ラジャー!」
「は、はいなのですよぅー!」
これから数日、食堂はオークション会場と化す。
あたしの金儲け回路はフル回転していた。


今日の売り上げ:4,700円−


114 :kamakiri ◆0XucCTxAGU :2010/07/29(木) 11:29:35 ID:8oO33ncG0
「さて、瑞穂ちゃん。今日は30分、おしゃべりしてもらうわ」
「おしゃべり・・・?」
明らかに警戒している。
でも断らせないわ。だって瑞穂ちゃんには目標額30万を達成する義務があるのだから!
「そ。瑞穂ちゃんのファンと二人っきりで30分間おしゃべりする権利。
 これなら1万円は堅いわね。食べ放題、飲み放題だし」
実際、おしゃべりを始めたら飲み食いする余裕なんてないだろうし、丸儲けだわ。

「1万円あれば、10人の子供奴隷が・・・」
「ごにょごにょ。お姉さま、奴隷は言い過ぎだと思います。ばれたときが・・・」
「うにゃうにゃ。嘘も方便よ。大義名分は我にあり」
由佳里を諭す。
瑞穂ちゃんは困った顔をしてるけど、あれはもう落ちたわね。

「たった30分のおしゃべりで、子供が救われるし、ファンの子は至福の時間を過ごせるのよ?
 WIN−WINでいいことじゃない」
「うん・・・そうね。協力するわ。放課後で良いかしら」
「おっけー。じゃあ今日の放課後に食堂へ来てね。忘れずに。」

その日の食堂は傍聴する観客で賑わった。
たくさんの質問メモをもった当選者が瑞穂ちゃんの隣に座ったが緊張で声が出なかった。
逆に瑞穂ちゃんがファンの下級生に質問をはじめておしゃべりが始まった。

・・・みずほちゃん、おとなしめの女の子の扱いうまいなー。
ちょっと嫉妬するあたしだった。


今日の売り上げ:14,232円

115 :kamakiri ◆0XucCTxAGU :2010/07/29(木) 11:29:59 ID:8oO33ncG0
お姉さまの子守歌CD(落札者の名前を入れます):8,600円
お姉さまの『よくわかる勉強シリーズ』(開正学園時代のノート):合計64,700円
お姉さまのプロモビデオ『ある日のおねえさま』:38,050円

よし、1日で10万越えいったわ!
今週もあと2日。ペースを上げていくわよ。

ところで今日オークション会場(学院の食堂)に貴子の腰巾着のデコメガネがいたわね。
きっとあれは貴子の代理だわ。まったく貴子のやつ、プライドが高いんだから。
オークションくらい自分で参加しなさいよ。
まあ貴子お嬢様の財布からどれだけ引き出せるか、これは腕の見せ所ね。ししっ。(にやり)

116 :kamakiri ◆0XucCTxAGU :2010/07/29(木) 11:30:23 ID:8oO33ncG0
お姉さまと一緒にお菓子を作って食べる権利:12,000円
お姉さまと『寄り添って』撮る写真:3人分で14,000円
お姉さま隠し撮り写真集:30部で9万円(これはオークションではない)

今日最後の目玉商品は「瑞穂ちゃんの寮室で二人きりでおしゃべりする権利」。
普段寮生でないと入れない瑞穂ちゃんの生活の場を!
夢の中で想像するしかなかった瑞穂ちゃんのお部屋を!
じっくりと堪能できるうえ、『ふたりっきり』でおしゃべりができるのだ。
たとえ事故でふたりが抱きついちゃったりしても邪魔者はいなかったり。

諸君。商品説明したときの参加者たちの狼狽えっぷりが想像できるかね?にひひ。
ちょうどいまその説明をしているところなのですよーっと奏ちゃん風に云ってみる。

「・・・というわけで、我らがお姉さまのお部屋で二人っきりの甘い時間は
 あなたの学院生活・・・いえ一生の思い出となるでしょう」

すでに瑞穂ちゃんと二人っきりの妄想に浸ってる娘もいるわね。
オークション参加者たちの呼吸を確かめるためにざっと見渡してみると
やっぱり貴子の手下、デコメガネもいるわ。いやいや今は大切なお客様っと。

手にしている緑色の財布は貴子のじゃないの?
いくら入ってるか知らないけど、全権委任状を渡されたと見ていいわね。
おなかに気合いが入る私。

117 :kamakiri ◆0XucCTxAGU :2010/07/29(木) 11:31:12 ID:8oO33ncG0
「では入札を開始します!開始金額は5,000円から!」
「8,000円!」「10,000円」「12,000円よ!」
つぎつぎに黄色い悲鳴が飛び交う会場。
入札金額はだいたいの予想通り3万円を超えたあたりからペースダウンしてきたわ。

「お姉さまの寮の私室で歓談するのはみなさんの夢だと思います。
 あなたはその夢が欲しくはありませんか!?
 あなたの一生にこれに勝る思い出はありますか。さあもう一声!!」
さらに場を煽るために説得する。
いちど落ち着きかけた参加者たちが財布の中を確認してさらに入札に参加する。

ストレートロングの1年(雰囲気から察して)が3万6千円を出したところで
そろそろ落札かと思いきや。

「4万円です!」
デコメガネがついに動いた。
「4万2千円!」
すかさずストレートロングが値をつり上げる。
しかし貴子の財布を握ったおでこちゃんはさらに声を上げた。
「4万5千円出しましょう!」
さすがにそのあたりが1年のお財布の限界だったのかがっくりとうなだれた。

118 :kamakiri ◆0XucCTxAGU :2010/07/29(木) 11:31:44 ID:8oO33ncG0
「4万5千円。他にありませんか?」
隣同士で顔をうかがう観衆たち。
なし。

カンカン!
あたしが空き缶をボールペンでたたいて、デコメガネの落札を宣言した。

デコメガネが4万5千円を出しながらこそっと話を持ちかけてくる。
「実は私はさるお方の代理で・・・」
「わかってるわ。貴子には5時に寮の門のところに来るように云って。
 寮母さんにはグループ学習って云っておくから」
「・・・は、はい(会長ばれてました・・・)」

そそくさとデコメガネちゃんが群衆の中に消える中、あたしは参加者に
高らかに宣言した。
「このオークションも明日、金曜日で終わりです。
 最終日の出品は一つしかありません。
『我らが瑞穂お姉様の寮室にいっしょにお泊まりする権利。部屋のドア施錠特約つき』
 以上です。」

みんな固唾をのむようにシーンとしてる・・・
ややあって呪縛が解けたかのように割れんばかりの黄色い声が食堂を包む。

この興奮!
これを味わいたいがために、あたしは瑞穂ちゃんを文字通り『売った』のだった。

119 :kamakiri ◆0XucCTxAGU :2010/07/29(木) 11:32:03 ID:8oO33ncG0
その日の夕方、貴子がきた。
5時よりちょっと早いけど、まあいいか。寮の中へ案内する。
古めかしい階段を上がり、突き当たりを曲がる。

がちゃ。
「瑞穂ちゃ〜ん。貴子がきたよ〜」
「貴子さん、いらっしゃい。何もない部屋だけどゆっくりしていってね」
「い、いえ。お姉様のお部屋、おへや・・・」
瑞穂ちゃんが笑いかけただけで、貴子の全身がすでにオーバーヒート気味だ。

「ふぅん・・・」
瑞穂ちゃんをジト目で見る。
「な、なに?」
「あとで奏ちゃんにお茶を持ってこさすから、変なことしてちゃだめよ?」
にひひといじわるを云って部屋を出る。
さて、夕食前になったら呼びに行くとするか。


2時間後、部屋を出てきた貴子はぽーっとしていて上の空だった。
ほんとになにもなかったんでしょうねぇ?瑞穂ちゃん??

501 KB
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

★スマホ版★ 掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50

read.cgi ver 05.03.00 2017/10/01 Mango Mangüé ★
FOX ★ DSO(Dynamic Shared Object)