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処女はお姉さまに恋してるSSスレ 第17話

224 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/11/14(金) 11:58:40 ID:oDEkTRV00
聖誕祭の16日は都合で投稿できませんので、
フライングですが、貴子さん聖誕祭SSを投稿させていただきます。
舞台は学院祭当日、(正確な日にちがあるのかは忘れましたが、私の脳内設定では23日です)
設定はまだニュートラルですが、貴子ルートは確定しています。


225 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/11/14(金) 12:04:19 ID:oDEkTRV00
 僕が1人で学院祭を回っている時……。
「ううう……」
 1人で震えている貴子さんを発見した。
「どうしたんですか、貴子さん?」
「お姉さま……その、本番前ですので、緊張してしまって……」
 本番って、そっか。あの劇を演じること……それを今から想像してガチガチに固まってしまっていたのか。
「貴子さん。私も緊張しています。でも、意識しすぎては出来るものも出来なくなりますよ? 
ですから今は意識するより、せっかくの学院祭を楽しんだ方が緊張もまぎれていいと思いますよ?」
「お姉さま……」
「そうだ。もしよかったら、一緒に回りませんか?」

〜学院祭のロミジュリデート〜

「一緒に? 私とお姉さまが……ですか!?」
 貴子さんは驚いて聞き返してきた。
「ええ。もしおいやでしたらよろしいですけど……」
「ととと、とんでもない! 喜んでお供させていただきますわ!」
「それじゃあ、行きましょうか」
「ははは、はいっ!!」

226 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/11/14(金) 12:09:44 ID:oDEkTRV00
「えっと、貴子さん、改めて聞くのも変ですが、どこか行きたいところはありますか?」
「いえ、私は特に……お姉さまにお任せいたしますわ」
 そっか……じゃあ、僕が行きたいところを回ることにしよう。

「ここは……?」
「たしかロザリオを売っているはずです」
「ロザリオ……ですか……」
 奏ちゃんがいるところで、先月のこともあるし、貴子さんとは気まずくなるかもしれないけど、とにかく入ってみよう。
「貴子さん、行きましょう」
「はい……」

「いらっしゃいませ……きゃああ、お姉さま!」
「生徒会長の貴子さままで!」
 教室中が、いっせいに黄色い歓声に包まれる。お客さんが2人訪れたくらいでこうなるなんて、
元気いっぱいで微笑ましいな。
「お姉さま、いらっしゃいませなのですよ!」
「奏ちゃん、来たわ」
 出迎えてくれた奏ちゃんだったけど、貴子さんの顔を見て表情が固まった。
「………!」
「………」
 貴子さんも奏ちゃんから視線をそらしている。気まずい……。
「奏ちゃん、ロザリオを見せてもらえるかしら?」
「は、はいなのですよ!」
 僕はそう言って貴子さんとロザリオを見ることにした。

227 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/11/14(金) 12:24:33 ID:oDEkTRV00
「あ、あの、会長さん、ごめんなさいなのですよ……」
「………?」
 僕がロザリオを選んでいる時、奏ちゃんがそう謝っていた。
「先月は、会長さんの顔を、奏が潰してしまいましたのです」
「ああ、何のことかと思ったら……お気になさる必要はありませんわよ」
 貴子さんは優しい顔で奏に言う。
「お姉さまから聞きました。そのリボンは、あなたにとって大切なものだったのでしょう? 
それを守ろうとするのはあなたにとっては当然でしょう?」
「でも……それでは会長さんは、ご自分が間違っていたとおっしゃるのですか?」
「周防院さん、こんな話を知っていますか? 足利尊氏は、戦前は逆賊と呼ばれていたのを」
「ふぇ?」
「しかし、江戸時代までは、後醍醐天皇側の武将が逆賊扱いされていたそうです。それが明治以降、
南朝が正式な天皇ということで、尊氏をはじめとする北朝側の武将はみな極悪人のように言われていました。
しかし、本当にそうでしょうか?」
 そういえばそんな話を聞いた事があるな。僕も疑問に思っていたけど。

228 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/11/14(金) 12:29:21 ID:oDEkTRV00
「そうではないでしょう? 一方が正しくて一方が悪いのではなく、お互いが自分の信念の元、
国の未来のために命を賭けて戦った。それだけですわ」
 確かに貴子さんの言うとおりだ。こういうことに、正義と悪を決めつける必要なんてないんだ。
「私たちも同じです。私もあなたも、自分の信念を貫こうとして衝突してしまった。
そしてあなたの信念に賛同するものが多かっただけです。ですから、お互い恥じることはありませんわ」
「会長さん……」
 奏ちゃんは会長さんを意外そうに見ている。これで気まずさは解消されたかな?
「奏ちゃん、これをお願いね」
 僕はエメラルドに似せた、薄緑色のビーズで出来たロザリオを選んだ。
「はい、ありがとうございますのですよ」
 僕は奏ちゃんからロザリオを受け取ると、貴子さんの首につけてあげた。
「……え?」

229 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/11/14(金) 12:34:46 ID:oDEkTRV00
「あとで知りましたけど、今月の16日は貴子さんの誕生日だったそうですね。
遅くなりましたけど、私からのプレゼントです」
「おおお、お姉さま……」
 貴子さんは真っ赤になってうろたえていた。その様子がなぜかとてもかわいい。
「そうなのですか? それでは、奏はこちらをプレゼントいたしますのですよ」
 奏ちゃんはそう言ってバラの花型のロザリオを貴子さんに見せた。
「それで会長さん、どの形がよろしいですか?」
「形……とは?」
「裏の作業場で、お客様のご希望通りの形に仕上げさせていただきますのですよ」
 こうして、貴子さんは僕と奏ちゃんのプレゼントを希望の形に仕上げてもらった。

「お姉さま、ありがとうございます」
 貴子さんは、早速僕たちのプレゼントしたロザリオのネックレスをつけ、それを愛しそうに見つめている。
「いえ、誕生日プレゼント、遅れてすみません……」
「と、とんでもありませんわ。まさかお姉さまからいただけるとは思っていませんでしたから、それで十分ですわ」
「じゃあ次は、貴子さんはちょっと行きたくないかもしれませんけど……」
「行きたくない……とは? ま、まさかお化け屋敷……」
「あはは、違いますよ」

230 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/11/14(金) 12:39:20 ID:oDEkTRV00
「なるほど、ここがちょっと行きたくない所……ですか」
「ええ」
 貴子さんは納得いった、というようにため息をついた。
「あら、珍しい方が来ていらっしゃいますわね」
「まりやさん、私がどこに行こうと勝手でしょう? 
それとも私がここを訪れてはいけないという決まりでも出来たのかしら?」
「意外だと思っただけです。とげのある言い方ですわね」
「それはお互い様でしょう?」
 学院祭という場をわきまえているのかそれほど激しくはないけど、言葉の冷戦を始めそうな2人。まずいな……。
「まあまあ2人とも。それじゃあまりや、貴子さんと見させてもらうから。よろしくね」
 僕は貴子さんを押しながら中に入った。

「しかしまさか学院祭でプラネタリウムとは、随分思い切った発想ですわね」
「そうですね……」
 それにこの出来……僕も一体どうやったんだ? と思ってしまう。
「これは、体操用のマットかしら? これでしたら、好きな体勢で“星空”を観察できそうですわね」
「そうだ、貴子さん、一緒に寝転んで観察しましょうか?」
「え、えええ!? お姉さまと2人で、ですか?」
「ええ。その方がよく見られていいでしょう?」
 貴子さん、どうして動転してるんだろ?

231 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/11/14(金) 12:44:17 ID:oDEkTRV00
「それではただいまより、星の世界にご案内いたします。どうぞごゆっくりご鑑賞ください」
 案内役の人がそう言うと、プラネタリウムの天井に星空の様子が写された。
「きれいですね、貴子さん」
「え……ええ!? そ、その……」
 僕が隣で寝転がっている貴子さんの顔を見て話しかけた。
 貴子さん、そこは普通に賛同するところでしょう? どうしてあわてふためいてるの?
「貴子さん、私の方を向いていても、星空は見えませんよ」
 そんな貴子さんがおかしくて、ついくすりと笑ってしまう。
「え、ええ、そそそそそ、そうですわね! 星空、星空ですわよね! 星空は見えませんわよね!」
 貴子さんは真っ赤な顔で上の方を向き直る。ホントにどうしたんだろ?
「今ご覧いただいているのは、今月夜9時ごろの星空です。この時期最も明るいのは土星で……」
 解説とともに流れ星が流れたり画像が変わったりと、ホントに良くできてるけど、
僕はそんなことより貴子さんの身体が心配だった。
「貴子さん、大丈夫ですか? 熱でもあるんじゃ……」
 僕はそういうと、おでこをつけて貴子さんの熱を測る。
「熱はないみたいね……って、貴子さん!?」
「きゅうううううう……」
 貴子さんは、目まいを起こして倒れてしまった。

232 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/11/14(金) 12:49:31 ID:oDEkTRV00
 まりやにも手伝ってもらって貴子さんを保健室へ連れて行くと、しばらくして目を覚ました。
「大丈夫ですか、貴子さん?」
「私は……どうしたのでしょう?」
「プラネタリウムを見ている最中に倒れたんですよ。保健の先生は大丈夫だとおっしゃってましたけど、
体調が悪いようでしたら劇まで休んでいましょうか?」
「い、いえ、もう大丈夫ですわ! それより、なんだか休んだら小腹がすいてきました。どこかで何かいただきましょうか?」
「そうですね。それでしたら……」
 僕たちは保健室を後にした。

233 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/11/14(金) 12:54:39 ID:oDEkTRV00
「いらっしゃいませ! あ、お姉さま!」
「きゃああああっ!!」
 由佳里ちゃんのクラスのティールームを訪れた時も、奏ちゃんのクラスの時と同様、黄色い歓声に包まれる。
下級生ってみんな元気いっぱいでいいな。
「ごきげんよう、皆さん」
「早速お姉さまに試食していただきましょうよ!」
「試食って、私、一応お客さんなんだけど……」
「まあよろしいではありませんか。私も手伝いますから、じっくり味わって試食しましょう」
「あ、はい……」
 貴子さんは落ち着いてるな……。
 由佳里ちゃんに聞いた話だと、僕に試食してもらうのを、クラスの最終目標にしていたとか……。
「4つ運んで来ていただきましたけど、さすがに1人ではムリですわね……」
「そうですね。とりあえず2つずつ、半分いただくことにしましょう」
 食べるのを半分だけにしておけば、2人とも4つ全部味わうことが出来るからね。
「え? ええ、お姉さまがそうおっしゃるのでしたら……」
 僕と貴子さんはそう決めると試食に入った。
「すごくおいしいですわ! まさか高校の模擬店でこれほどの味が出せるとは……」
「そうですね……私も改めて驚いています」
 紅茶がお菓子の味を、お菓子が紅茶の香りを最大限に引き出している。
「一流の喫茶店に勝るとも劣りませんわね……これだけの味、いったいどなたが……」
「あ、それ、私です……」
 由佳里ちゃんが恥ずかしそうな顔をして出てきた。

234 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/11/14(金) 14:01:32 ID:oDEkTRV00
「あなた、何度か見かけた事があります。確かまりやさんの妹……でしたわよね」
「はい、上岡由佳里です」
 由佳里ちゃんは貴子さんにメニューの組み合わせと調理のアイデアについて説明した。
「驚きましたわ……私の家のグループにも製菓部門がありますが、あなたに意見を出していただければ、
いくつも参考になると思います」
「そ、そんな大げさな……」
「いいえ、本気ですわ。またいつかあなたのお料理を食べさせていただけないかしら?」
「はい、機会があれば、是非……」
「私もおいしくいただかせてもらってるわ。由佳里ちゃん、貴子さんの言うとおり、プロのシェフも顔負けだと思うわよ」
「お、お姉さままで……あ、私、持ち場に戻りますね」
 由佳里ちゃんはそう言うと真っ赤な顔で調理場に戻っていった。

235 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/11/14(金) 14:05:28 ID:oDEkTRV00
「由佳里ちゃんったら……それじゃあ貴子さん、交代しましょう」
 僕はそう言って自分が食べていたケーキと飲んでいたお茶を貴子さんに差し出した。両方まだ半分ぐらい残っている。
「じゃあ、私は貴子さんのケーキとお茶をいただきますね」
 僕はそう言うと、貴子さんが食べていたケーキとお茶をいただく。
「うん。こっちもおいしいわ……貴子さんは食べないんですか?」
 見ると、貴子さんは鼻を押さえながら僕の方を見ている。どうしたんだろう?
「貴子さん、早く食べないと、感想を言えませんよ?」
「あ、そうですわね!」
 貴子さんはハッとなるとケーキとお茶を口にしたんだけど……。
「きゅうううううう……」
 また気絶してしまった。どうしたんだろう?
「……念のために聞くけど、この紅茶とケーキに、毒薬とか劇薬とかは入って……ないわよね?」
「そんなわけないですよ」
「そうよね……」
 じゃあ、貴子さんは一体……やっぱりまだ体調悪いんじゃ……。
「私がお姉さまの食べかけと飲みかけを……お姉さまが私の食べかけと飲みかけをおいしいって……」
 そっか。考えてみればこれって間接キスともとれてしまうもんな。貴子さんがひいてしまうわけか……。

236 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/11/14(金) 14:10:19 ID:oDEkTRV00
「貴子さん、ごめんなさい……なんか体調悪いのにムリにご一緒させて……」
 貴子さんと別れる際、僕は申し訳なさでいっぱいになり、そう謝った。
「いいえ、お姉さまが謝る必要などありませんわ! わわわ、私は十分楽しませていただきましたから! 
それではお姉さま、演劇の時にまた!」
 貴子さんは真っ赤になりながらそう言うと、一目散に走っていった。

 そして、月日は流れ、僕は晴れて貴子さんと恋人同士になった。学院祭の2度の気絶は、
僕とのふれあいに対する喜びのあまりだとわかって、すごく嬉しい。
けど、それでまた新たな問題が……どんな問題かというと……。

 デートで、本物のプラネタリウムを訪れ、椅子に座りながら観賞してた時……。
「瑞穂さんが私の顔を見て、おでこを……きゅううううう……」
「ああっ、貴子さん!」

 そして、鏑木邸でお菓子を食べながらのティータイム……。
「瑞穂さんが私の食べかけをおいしいって……きゅううううう……」
「ああっ、貴子さん!」

 そのたびに学院祭のことを連想し、気絶してしまうということだった。

Fin

237 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/11/14(金) 14:19:01 ID:oDEkTRV00
以上です。
好感度ありヒロインの中では、貴子さんだけ瑞穂くんと学院祭デートをしてないな……と気づいて、
もししていたらこんな感じかな……と思い書いてみました。

明後日にはL鍋さん、ばんくーばーさん、そしてもしかしたらみどりんさんからも
貴子さん聖誕祭記念作品が読めるのではと思うと、今から待ち遠しいです。
それでは、今回はこれで。お目汚し失礼いたしました。

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