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処女はお姉さまに恋してるSSスレ 第16話

275 :ばんくーばー ◆dRSEVGhpDg :2008/06/09(月) 20:12:02 ID:SvVjlJPa0
『○○記念』

20XX年6月8日。瑞穂と由佳里が結婚して最初の、まりやの誕生日……
「さあみんな、今日はあたしに付き合って貰うわよ!」
やけにハイテンションなまりやが一同を引っ張っていった。
「どこへ行くのまりや?」
「それは着いてからのお楽しみ!」
電車を乗り継ぎ数十分。御門まりや一行は府中本町(ふちゅうほんまち)駅に到着した。
「まさかまりや……」
「瑞穂さん、どちらに行くのかご存知なんですか?」
「うん、恐らく……」
「おおっとストップ瑞穂ちゃん!いいから黙って付いてきなさいゆかりん」

専用通路を通り約5分……
「やっぱり……」
『東京競馬場西門』
「ま、ま、まりやさん?!ギャンブルなんて良くないですわ!」
「ったく……相変わらずカタいわねぇ貴子は。競馬=ギャンブルってのは偏見よ。
 『サラブレッドの躍動感溢れる走りを観賞しに来た』って云って頂戴!」
チケット(200円)を購入し入場しようとした所、係員が奏に話しかけてきた。
「お嬢さん、15歳未満は入場無料ですよ」
「ふぇ?奏はもうハタチを過ぎてます。勝馬投票券も買えるのですよー」
「ええっ?!そ、それは失礼しました」
頭を下げながら係員が去って行った。
「……奏、やっぱり子供っぽいですか?」
「いきなり『勝馬投票券』なんて云える子供はいませんよ。それに、奏ちゃんは今のままで良いのです」
「紫苑お……むぎゅっ……」


276 :ばんくーばー ◆dRSEVGhpDg :2008/06/09(月) 20:15:47 ID:SvVjlJPa0
場内は人・人・人で溢れかえっていた。
「ものすごい人ですわね」
「そりゃそうよ。今日は国際GT『安田記念』があるの。香港からも応援の人が沢山来てるからねぇ……」
ttp://keiba.yahoo.co.jp/scores/2008/05/03/06/11/denma.html
「ふうん…………!」
瑞穂が何かを閃いた様だ。
「それじゃせっかくだから、みんなで安田記念の馬券を買って、まりやにプレゼントしようよ」
「へ?瑞穂ちゃん、それって外れたらゼロって事じゃない?」
「この人数でそれぞれ別の馬を買えばどれか当たるでしょ……多分。
 この中で一番幸運な人の運を貰えるって思えば良いんじゃないかな」
「それは良いアイディアですわ瑞穂さん。わたくしがまりやさんに当たり馬券をプレゼントして差し上げます」
「……貴子、あんたわざと外す気でしょ……」

「それでは第1回、『まりやにオールオアナッシングプレゼント』を開催致します」
ワーッ!
「ルールは簡単、それぞれが『これだ!』と思った馬の単勝馬券を購入して、まりやにプレゼントします」
ワーッ!
「当たれば天国外せば地獄。まりやに幸運をプレゼント出来るのは果たして誰か?」
ワーッ!
「ニューヨークに行きたいかーーーッ!!」
シーン……
「……え、ええっと、マークカードを持って来るね」
思いっきり顔を真っ赤にした瑞穂が、マークカードを取りに行った。

277 :ばんくーばー ◆dRSEVGhpDg :2008/06/09(月) 20:18:58 ID:SvVjlJPa0
「……今のは兎も角、瑞穂ちゃん明るくなったわねぇ」
「そうですわね。聖應にいらした頃よりも元気一杯、と云った感じがします」
「ご結婚がきっかけではないでしょうか?ね、由佳里さん」
「え、私ですか?……でも、本当にそうなら嬉しいです」
「逆に由佳里ちゃんは、少し大人しくなった感じがするのですよー」
「そうよね。瑞穂ちゃんと結婚してからのゆかりんは、反応鈍いから弄りがいが無くてつまんないわ」
「勝者の余裕……ですわね。まりやさん、あなた妬んでいるだけでしょう全く……」
そこに、マークカードの束を持った瑞穂が戻ってきた。
「みんな楽しそうだね。何の話をしてたの?」
「瑞穂さんと由佳里ちゃんがラブラブで羨ましい、と云う話ですわ」
「し、紫苑さん?!」
元に戻ったはずの顔が、再び真っ赤に染まった。

「うーん……まりやお姉さま、私競馬って買った事無いんですが、どの馬を買えばいいんでしょうか?」
「瑞穂ちゃんが云ったでしょ。あんたが『これだ!』って思ったのを買えばいいのよ。
 好きな名前とか、好きな番号とかでいいんじゃない?」
「あの、お姉さま方は、いくら位お買いになるのですか?」
「好きなだけでいいよ奏ちゃん。お金をプレゼントするんじゃなくて、まりやに運をプレゼントするんだから」
「おやおや〜、なんで『お姉さま方』って呼び方なのに、瑞穂ちゃんが返事するのかな〜?」
「……はっ!つい癖で……orz」
「ふぇ?お姉さまは由佳里ちゃんとご結婚されても『お姉さま』なのですよ」
「流石は伝説のお姉さまですわね、み・ず・ほ・お・ね・え・さ・ま!」
(もうやめて……orz)

278 :ばんくーばー ◆dRSEVGhpDg :2008/06/09(月) 20:22:26 ID:SvVjlJPa0
それぞれが馬券を買ってきた後、瑞穂はふと疑問に思った事を口にしてみた。
「ねえまりや、何で今日はここに来ようと思ったの?」
「うーん……家に篭ってパーティーってガラじゃないでしょあたしは。それに家に居るとあの両親がね……」
まりやの両親が必要以上に過保護なのは既に周知なので、皆思わず頷いてしまった。
「んで、どっか行こうってネットで調べてたら、安田記念が有るって見つけたから」

15時40分レース発走。
欅(けやき)の向こう側を通り過ぎ、4コーナーを回って直線の叩き合い。
「うらー、行けーっ!」
「まりやさん、はしたないですわよ」
「ぃよっし!そのまま、そのままーーーっ!」
5番『ウオッカ』号が、他馬を引き離して圧勝した。
ttp://keiba.yahoo.co.jp/scores/2008/05/03/06/11/result.html
「よっしゃー!ウオッカの単ゲット!」
他の面々は、大喜びのまりやをただ黙って眺めていた。
「……あれ?もしかして当たったのあたしだけ?」
「……そうみたいだね。おめでとうまりや、ってこれじゃプレゼントにならないなぁ……」
「そうですわね。残念ですわ、まりやさんに当たり馬券をプレゼントして差し上げたかったのに」
「白々しいわよ貴子。ま、でも、みんなの気持ちは貰ったから。ありがとう!」
「それでは、皆さんの勝馬投票券を発表しましょうか」
「そうですね紫苑さん」

279 :ばんくーばー ◆dRSEVGhpDg :2008/06/09(月) 20:25:55 ID:SvVjlJPa0
「それじゃ僕から。僕が買ったのは4番『ニシノマナムスメ』。
 まりやのご両親の事を考えて決めました。まりや、これからもご両親を大切にね」
「ん……ありがと瑞穂ちゃん。ハズレだけど大事に取っとくわ」
「それでは次は私が。私が買ったのは……」
「「「「ジョリーダンス!」」」」
由佳里が答えるよりも早く、まりや・紫苑・貴子・奏の4人が見事にハモった。
「ええっ?!何でわかるんですか?」
「いや……最初からバレバレでしょ、でもありがとね由佳里。
 瑞穂ちゃんにダンスを教えたのはあたしなんだから、感謝しなさいよ!」
瑞穂は黙って首を横に振った。
「奏は18番の『ドリームジャーニー』を買いました。
 夢を求めてアメリカに留学したまりやお姉さまにピッタリだと思ったのですよー」
「あたしが行ったのは旅行じゃないんだけどね……ありがと奏ちゃん。じゃ、次は貴子かな?」
「え、あ、あの、わたくしは……」
貴子は馬券を差し出すのをためらっている様だ。
「いいから出しなさいほら!」
まりやが無理矢理馬券を奪い取った。
「ええっとなになに……単勝2番『キストゥヘヴン』」
「「「「「……」」」」」
「ま、ま、ま、まりやさん、勘違いなさらないで下さい。これは、その……」
「……あのねー、あたしが妬んでるとか云っときながら、あんた未練たらたらじゃない。良く良く考えたら、
 事故とはいえあんたが瑞穂ちゃんのファーストキスを奪っちゃったんだから、由佳里がかわいそうよね」
「う……ゆ、由佳里さん、本当に申し訳ないですわ」
「え?瑞穂さんのファーストキスの相手は私ですよ」
「「「「え?」」」」
「ゆ、由佳里?!その話は……」
「ほほう……どう云う事かな瑞穂ちゃん?貴子より前って事は、学院祭よりも前、
 つまりあんた達が結ばれる前の話よね。ご説明願いましょうか?」
この後散々絞られた……由佳里が。

280 :ばんくーばー ◆dRSEVGhpDg :2008/06/09(月) 20:29:20 ID:SvVjlJPa0
「それじゃ、最後は紫苑さまですね」
「はい。わたくしが買ったのは……『ウオッカ』です」
「……はい?」
「って紫苑さん、当たってるじゃないですか?!」
「紫苑お姉さま、1万円も買ってるのですよー」
「ウオッカの単勝は410円。つまり1万円が4万1千円って事ですか?!」
「ふふっ、少々意地悪だったでしょうか?まりやさん、おめでとうございます」
「あ、ありがとうございます紫苑さま」
「そう云えば、まりやはいくら買ってたの?」
「あたし?10万」
「ええっ?!買い過ぎだよまりや。当たったからいいけど、もうムチャな買い方はしちゃダメだよ」
「ふっふっふっ、瑞穂ちゃんが云った通り、あたしの勝負は『オールオアナッシング』よ!」
(……ダメだこりゃ)

「まりやは何で『ウオッカ』を買おうと思ったの?」
「そりゃあモチロン酒……じゃなくて、
 さっき瑞穂ちゃんが『せっかくだから』なんて云うもんだから、あたしは赤い帽子を選んだのよ!」
「……紫苑さんは?」
「それはモチロン……ではなくて、名前が一番短い馬を選んだのですわ」
「?4文字なら他にも『アルマダ』が居ますけど?」
「え?この馬は『そとあるまだ』と読むのではないのですか?」
「いや、『外』って云うのは外国の馬って意味で、馬の名前の一部ではないです……」
「あらそうなのですか……それは気が付きませんでした」
(多分紫苑さん(さま)も、お酒だから買ったに違いない)
瑞穂達はそう思ったが、紫苑に面と向かって云える勇者はここには居なかった。
「じゃ、馬券を払い戻して帰ろっか」
「当たり馬券のお金でウオッカを買って、祝杯を挙げましょう」
「いいですね紫苑さま。あたしの家……はアレだから、瑞穂ちゃんのおうちでパーっとやりましょう!」
「「断る!」」
身の危険を感じた瑞穂と由佳里が綺麗にハモった。

『完』

281 :ばんくーばー ◆dRSEVGhpDg :2008/06/09(月) 20:33:00 ID:SvVjlJPa0
(おまけ1)
「瑞穂ちゃんは『ニシノマナムスメ』を買ったんだねぇ。
 どちらかと云えば、瑞穂ちゃんには『スーパーホーネット』の方がお似合いだと思うけど……」
「?」
「スズメバチの如く由佳里を突き刺す!ってな感じで」
「な、何をおっしゃるんですかまりやお姉さま?!瑞穂さんは針みたいに細くないです!」
「ゆ、由佳里?!」
「あ、そうだったわね。瑞穂ちゃんのはもっと太くて……」
まりやは両手で何かの形を表現している様だ。
「……何でまりやお姉さまがそこまでご存知なんですか?」
この後修羅場になったとかならなかったとか……

(おまけ2)
「貴子、まだ瑞穂ちゃんの事引きずってんのね。って云うか、男嫌いが治る気配はないかな?」
「余計なお世話です!男なんて……男なんてっ!」
(あのー、僕一応男なんですが……)
「『キストゥヘヴン』の母の名前が『ロングバージン』、貴子の現在過去未来そのままよね」
「くっ……では、まりやさんはいかがなのですか?」
「……言い返せないのが悔しいわ。それもこれも瑞穂ちゃんが悪いのよね」
「ええ、全くですわ!」
「ええっ?!何で僕?!」

282 :ばんくーばー ◆dRSEVGhpDg :2008/06/09(月) 20:37:41 ID:SvVjlJPa0
(おまけ3)
誰も見ていない隙に、紫苑はゴミ箱に17枚の馬券を捨てた。
(うふふっ、誰かが当てないと場が白けてしまいますからね……)
そう、実は紫苑は、出走馬18頭全ての単勝馬券を購入していたのだ。
尤も、『ウオッカ』の単勝は1万円買っていたが、他の17頭の単勝は千円しか買っていなかったのだから、
瑞穂達の想像は、あながち間違えてはいなかったのである。


以上です。競馬知らない人は完全に置き去りです。ラストは東の扉さん(>>188)を参考にしました。
『みずほはへんたいさん』と世界観が繋がっています。話自体は繋がってないのでどうでもいいですが……
元々書く気は無かったんですが、テレビで競馬中継を見ている時に、
おとぼくのキャラだったら何を買うんだろう?→まりやならウオッカだな→
それじゃもしウオッカが勝ったら何か書くか→ウオッカ大楽勝→馬券買っとけば良かったorz
こんな感じです。
奏ちゃんが子供を産んだらその子はジョッキーになれるかな?
なんて考えてしまいました。私はどうやら疲れているようです。

それでは、まりあさん誕生日おめでとう!

「あたしはまり(以下略

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