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処女はお姉さまに恋してるSSスレ 第15話

423 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/03/21(金) 10:54:30 ID:1FaAMeI80
東の扉です。
昨年は書けなかった、さきの教皇、アリエスの紫苑聖誕祭記念のSSを投下させていただきます。
(小ネタですが)
どうかよろしくお願いします。

424 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/03/21(金) 11:01:01 ID:1FaAMeI80
書き忘れましたが、設定は紫苑エンドの2年後です。
それでは、どうぞ見てやってください。

「瑞穂さん、奏ちゃんたちの卒業式、とてもよかったですわね」
「ええ……あの時とは、答辞が2人から3人に増えてたのは驚きましたけど……」
 僕と紫苑は、あれから奏ちゃんと由佳里ちゃんの卒業式を見に行っていた。
 奏ちゃんは、卒業と同時に正式に鏑木家の養女になることになり、紫苑さんは奏ちゃんが自分の“妹”になることに、
新しく僕のお母さんになった楓さんは、自分の娘になることに、喜びを隠せないでいた。
 次期生徒会長でエルダー候補筆頭である初音ちゃんの送辞に対して、奏ちゃん、由佳里ちゃん、響姫さんの3人で
答辞を読んだのを見たときには、さすがに驚いたっけ。
 それよりもっと驚いたのは、僕と紫苑が特別ゲストとして、
アドリブで卒業生と在校生に贈る言葉を言わされたことなんだけど……。

〜残酷な運命〜

「いずれにしろ、いい想い出になる卒業式でしたわね」
「そうですね……」
 紫苑の誕生パーティーも終わり、僕たちはベッドの上でその時のことを話し合っていた。
「ええ。これで安心して眠りにつくことができますわ……」
「……紫苑?」
 ふと、紫苑が真顔でそんなことを言う。眠りって……。
「紫苑……眠りにつくって……どういう意味ですか?」

425 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/03/21(金) 11:05:12 ID:1FaAMeI80
「言葉通りの意味ですわ」
 言葉通りって……紫苑が死ぬってこと……? 手術も終わって、病弱な身体もやっと治ったっていうのに……。
「また病気が再発したんですか?」
「いいえ、今度は別の病に侵されておりますの。治しようのない病に……」
 そんな……治せないなんて……そんなことが……そんなことが……!
「瑞穂さん、今まで、ありがとうございます。本当に楽しかったですわ……」
「そんな……縁起でもないこと言わないでください!」
「私はそろそろ、眠りにつかなければいけません……瑞穂さんの幸せを願っておりますわ……」
 紫苑はそう言って静かにまぶたを閉じた。
「紫苑……紫苑……」
 僕は紫苑を揺さぶり続けた。でも、何の反応もない。そ、そんなことって……。
「紫苑ーっ!!」
 それから僕は一晩中紫苑の身体にすがって泣き続けた。

426 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/03/21(金) 11:11:11 ID:1FaAMeI80
 翌日……。
「う……ん……」
 僕が目を覚ますと、そこには紫苑の身体がなかった。父さまたちが、葬式のために運び出したんだろう……。
「紫苑……」
 僕もさすがにショックを隠しきれない。だけど、乗り越えていかなきゃ。落ち込んだり、悲しむだけでは申し訳ないから。
紫苑にも、一子ちゃんにも。
「……朝ごはん、食べに行かなきゃ」
 僕は力なくも、なんとか着替えて部屋を出た。

427 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/03/21(金) 11:20:23 ID:1FaAMeI80
「瑞穂さん、おはようございます」
「………!!」
 食堂に下りると、僕は目を疑った。
「ししししし、紫苑!!」
「いやですわ瑞穂さん。指で人を指さないでくださいな。失礼ですわよ」
 紫苑がにっこりと笑いながらそう言う。いったいどういうこと?
「し、紫苑、死んだはずじゃ……」
「勝手に殺されては困りますわ、瑞穂さん」
「で、でも、昨日、眠りにつかなきゃいけないって……」
「“永遠の”とは申し上げておりませんわよ?」
「じゃ、じゃあ、病にかかっているというのは……」
「恋の病のことですわ。瑞穂さんに対する。これは治しようがありませんから……」
 僕は口をあんぐりとあけたまま固まっていた。あまりのことに、言葉も出ない。
 目の前では、紫苑が口とおなかをおさえながら必死に笑いをこらえている。
僕は、ようやく紫苑にもてあそばれたことに気がついた。
「しーおーんー!!」
 僕は涙目で紫苑を睨む。
「もう、僕がどれだけ悲しい思いをしたと思ってるの!!」
「ごめんなさい。でも、瑞穂さんを見ていると、どうしてもおもちゃにしてみたくなって、そんな自分を抑えられませんの」
 紫苑は、まったく悪びれた様子もなくそう語った。
「それに、それだけ悲しい思いをされるということは、それだけ愛されているということですわよね? 
いたずらした甲斐がありましたわ」
「………」
 僕は一気にぐったりしてしまった。もう言葉を返す気力もない。
 きっと、一生こんな感じなんだろうな。僕たち。
 これからの大変な、それでも幸せな未来を僕は遠い目でしばらく考えているのだった。

Fin

428 :東の扉 ◆FVKSJZ0PUs :2008/03/21(金) 11:28:08 ID:1FaAMeI80
以上です。お目汚し失礼いたしました。
これで、一応緋紗子先生以外の聖誕祭記念SSを書けたのかな? 出来はともかく……。
まあ、何はともあれ、紫苑さん、お誕生日おめでとうございます!
今日かあるいは近いうちに、L鍋さんからも投稿いただけるかと思うと、今からすっごく楽しみです!

それでは、私はこれにて。

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